エンディングノートの書き方:伝えたい思いを形にする
はじめに
エンディングノートは、もしもの時に家族が困らないように、そしてあなた自身の「伝えたい思い」を形にして残すための大切なツールです。この記事では、エンディングノートの具体的な書き方と、そこに込めるべき思いについて解説します。
エンディングノートとは?
エンディングノートは、法的な効力はないものの、自身の意思や希望を記しておくためのノートです。遺言書のように厳格な形式や法的な制約がないため、自由に、そして気軽に書くことができます。
記す内容は多岐にわたり、自分の医療に関する希望、介護の希望、葬儀やお墓について、財産について、そして家族へのメッセージなど、もしもの時に家族が知っておくと助かる情報や、あなたが伝えておきたい思いを自由に書き残せます。
なぜエンディングノートを書くべきなのか?
エンディングノートを書くことには、主に以下の3つのメリットがあります。
1. 家族の負担を軽減する
もしもの時、残された家族は悲しみに暮れる中で、様々な手続きや決定を迫られます。エンディングノートがあれば、あなたの意思が明確に記されているため、家族は迷うことなく、あなたの希望に沿った形で物事を進めることができます。これにより、家族の精神的・物理的な負担を大きく軽減できます。
2. 自分の意思を明確にする
「延命治療は希望しない」「葬儀は家族葬で」など、具体的な希望がある場合、エンディングノートに記すことで、あなたの意思が確実に伝わります。これは、あなたが自分らしく最期を迎えるためにも非常に重要です。
3. 感謝の気持ちを伝える
エンディングノートは、形式ばった文章だけでなく、家族や友人への感謝のメッセージ、伝えきれなかった思いなどを自由に綴れる場所でもあります。最期のメッセージとして、大切な人への思いを形にして残しましょう。
エンディングノートに書くべき内容
エンディングノートに決まった形式はありませんが、一般的に以下の項目が含まれると良いでしょう。
1. 自分自身の情報
- 氏名、生年月日、血液型
- 本籍地、現住所
- 緊急連絡先(親族、友人など)
- かかりつけ医、服用している薬
2. 医療・介護に関する希望
- 延命治療の希望の有無
- 告知に関する希望
- 介護が必要になった場合の希望(自宅介護、施設入居など)
- 希望する介護サービスの内容
3. 葬儀・お墓に関する希望
- 葬儀の形式(家族葬、一般葬など)
- 葬儀の場所、呼んでほしい人
- 遺影に使ってほしい写真
- お墓の希望(先祖代々のお墓、永代供養、散骨など)
- 遺品整理に関する希望
4. 財産に関する情報
- 預貯金のある金融機関名、口座番号
- 不動産の情報
- 加入している保険の情報
- 年金に関する情報
- クレジットカード、キャッシュカードの情報
- デジタル資産(パソコン、スマートフォンのパスワード、SNSアカウントなど)
5. 大切な人へのメッセージ
- 家族、友人への感謝の気持ち
- 伝えたい思い出やエピソード
- 残された家族へのアドバイス
エンディングノートの書き方のポイント
1. 完璧を目指さない
一度にすべてを書き上げようとせず、書けるところから少しずつ始めてみましょう。後から修正や加筆も自由にできます。
2. 誰にでもわかるように具体的に
専門用語は避け、家族が読んだ時に迷わないよう、具体的にわかりやすく書きましょう。箇条書きなども活用すると良いでしょう。
3. 定期的に見直す
人生の節目や状況の変化に合わせて、定期的に内容を見直しましょう。新しい情報が加わったり、考え方が変わったりすることもあります。
4. 保管場所を家族に伝える
エンディングノートを書いても、その存在や保管場所を家族が知らなければ意味がありません。どこに保管しているかを、信頼できる家族に伝えておきましょう。
遺品整理士が作ったエンディングノートがおすすめです。
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